大阪・関西万博来場記録

EXPO2025


第32回

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来場32回目 /Sep.2,Tue.

一般来場者数:143,305人

 32回目の来訪は、9月2日(火)。1人で万博へ。

 来場予約は10時。本当は9時を取りたかったが、この頃はもう9時枠は早々一杯になってしまい、 10時を取るのがやっとという状況になっていたと思われる。

 自宅を9時前に出発し、夢洲駅到着は9時53分。ゲート通過にかなり時間を要したと思われるため、 東ゲート入場は恐らく10時半近くになっていたかもしれない。

 今日の目的は、未入館パビリオンの中でもかなりの難関であるアメリカにチャレンジすること。2時間は待つだろうと、覚悟してきた。

 東ゲートを入ってすぐ左のトイレにまず立ち寄る。洗面台でいつものようにクールタオルを濡らして絞り、首に巻いて出発。 いらっしゃいミャクミャク横を通り、リングをくぐって光の広場へ。 この先のエンパワーリングゾーンには、アメリカとフランスという超人気パビリオンが2つ並んでいるので、 いつも非常に多くの人が並び、時間帯によってはポップアップステージ東内の横あたりまで待機列が形成されていることがある。 しかも、どの列がアメリカで、フランスかも一見してわからないほど混雑していることがある。

 この日はそこまでではないものの、ポップアップステージ東内の先に立てられたテントの下あたりがアメリカ待機列の最後尾であった。 掲示された待機時間はおよそ120分。予想通りであった。

 テント下にいる間は、暑さはそれほどでもない。しかし、列が進み、テントから出ると、ここは遮るものがないので、 非常に暑い。家を出るときに、日焼け止めはしっかり塗ってきている。帽子をかぶり、日傘を差し、クールタオルも巻いている。 夏の完全装備だが、日差しは強く、逃げ場がない。こんな時の唯一の利点は、汗が止めどなく出るため、 待機中トイレに行きたくならないことくらいである。もちろん、熱中症対策のため、水分補給は欠かせない。 朝からすぐに飲むための冷えたお茶のほか、前夜から冷凍庫でガチガチに凍らせたスポーツドリンクを保冷バッグに忍ばせている。 こんな対策方法も、この猛暑の万博で得た知恵である。

 考えてみれば、この日も含め、私は猛暑の万博で、一度も気分が悪くなったことはない。万全な対策が奏功していることももちろんだが、 元々年齢の割に体が強いのだろう。その点は感謝である。

 待機列進行中、テントは3か所くらいにあり、最後のテントはパビリオンのすぐ前。 ここを出ると、いよいよパビリオン前庭の炎天下のクネクネ列となり、ここまで来ると、もう30分もかからない。

 写真の記録によると、「アメリカ館」 に入館したのは、12時半過ぎ頃。予定通り2時間ほどの待ち時間であった。 涼しいのはもちろんのこと、いよいよ観られるという期待が最高潮。

 入館し、通路を進む時、同館のテーマソングである「スパークのテーマ」(曲名は"Together"というらしい)が流れる。 スパーク(Spark)とは、同館の星形のマスコットキャラクターである。列が移動して次の部屋に入っても、曲は途切れずに流れている。 何気ない演出のように思われがちだが、かなり巧妙である。ずっと同じ曲を聴いていると、目で見たシーンと音とがリンクし、 記憶が定着しやすい。まして、耳に残りやすい印象深いテーマソングなのだ。

 アメリカ館の感想を聞かれたとき、曲が耳から離れないという感想を述べる人が一定数いる。 私もそうだが、「聴覚型」の人間は、この「スパークのテーマ」にやられる。

 館内最初の空間では、アメリカ人スタップがDJのように英語で盛り上げてくれる。 このパーティーのような空間は、まさにアメリカである。そして、次の部屋に入ると、大きなスクリーンにアメリカの風景と人々が映し出される。 その時、また「スパークのテーマ」の日本語版が流れ始める。

アメリカ館(スパークのテーマ)


 アメリカ館といえば「ロケット」というくらいに、ロケット打ち上げのシーンが強く印象に残っている人も多いだろう。 我々がアメリカに対して持っているイメージをそのまま形にしてくれたような、心躍るシーンである。 そして、ここでもスパークのテーマは流れる。

アメリカ館(ロケット打ち上げ)


 入館前、今のアメリカはどのように変わってしまったのだろうかと、少し心配していたが、 スパークのテーマ "Together" が示すように、「一緒に未来をつくろう」「一緒なら何でもできるさ」という陽気で頼もしい国柄は健在だった。 最先端技術への自負がそこにはあり、アメリカが変わらず「希望の国」であることを見せてくれた。 その嬉しさを、流れてくる "together, together・・" のリフレインが増幅してくれる。

 パビリオンの最後に、月の石を見ることができるのだが、写真撮影のために立ち止まらず、歩きながら動画を撮ってくださいという指示があった。 その通りにしたが、もう今さら月の石なんてどうでもいいという感じだった。1970年大阪万博の記憶を繋ぐ意味合いもある (1970年万博はアポロ12号、今回はアポロ17号が持ち帰った石)のだろうが、 今回ここまでの演出で、アメリカが良い意味でアメリカらしさを失っていないことを見せて頂き、そのことに大きな感動をもらった。

 日本館、ドイツ館、英国館などを観た経験から、もう先進国では新たな希望を感じさせるテーマなんてないのだと、 軽い諦念のようなものを感じていたが、「アメリカは変わってないよ!」という姿勢は嬉しかった。 アメリカ館の主要コンテンツを、小さい子供が喜びそうなロケット演出としてしか捉えられないとしたら、過小評価もいいところである。 ルーツも思想も違う多様な人々が一緒に切り拓いてきた希望の国。そして、これからも先に進んでゆく。キーワードは、"Together"。 まさに、今回の万博のテーマである多様性と持続可能性を体現しているパビリオンなのだ。

 滞在時間は30分ほどになり、こういう形のパビリオンは、なかなか人を捌けないというのがわかった。 たとえばイタリアのように、展示物に興味のある人だけじっくり鑑賞できるような形式なら、人は流れるが、 入館者が揃って順番に部屋を進んでいくこのアメリカ型は、どうしても時間が掛かる。しかし、この形式こそが、まさにエンタメの国らしい演出である。

 感動をもらった感謝の意味も込め、ショップで2,000円以上するスパークのキーホルダーを買った。パビリオンを出てからも、しばらく前庭にあるベンチに腰掛けて休憩した。 時刻は13時10分過ぎ。今朝、夢洲に着いてから、もう3時間以上が経過している。充実した3時間であった。

 この後、記録はないが、どこかで昼食を摂ったはずである。その後、大屋根リングの下をあてもなく散策した。リング下のショップを覗いたり、 フェスティバルステーションを覗いたりもしたかもしれない。

 デジタルスタンプを集めるため、コモンズ館めぐりもした。未入館のパビリオンも含め、物理スタンプはもうほとんどすべて押しているのだが、 EXPOデジタルウォレットアプリ内のデジタルスタンプ(NFT)については、途中から始めたために、コモンズ内の国のうち、かなりの数が未了だったのだ。

 この日、次に入館したのは、ウズベキスタンだ。ここも人気のため、いつも長い列ができている。 チャレンジしないといつまで経っても入れないため、覚悟を決めて並んだ。

 「ウズベキスタン館」に入館したのは、19時頃。 およそ2時間は並んだはずだから、並び始めたのは17時頃だったか。

 ここは外から見てわかるように、木材が多用されたナチュラルな感じの建物で、屋上にはたくさんの木の柱が立っているのが特徴的。 また、入館者が歩いているのが見えるので、入る前から「あそこを観られるのだな」と想像がつく。

 実際、入館してみると、中は薄暗い。ウズベキスタンの国についての展示と説明がある。 次に、円形のホールに導かれると、そこは360度スクリーンに囲まれている。上映が始まると、国の美しい風景や建造物などが映し出される。 それら流される映像を堪能し、終了すると扉が開き、明るくなる。「到着」と言われ、明るい方を見ると、なんとそこは建物の2階。 360度円形シアターは、実はエレベーターになっていて、我々入館者が映像を観ている間に、ゆっくりと上昇していたのだ。 まったく気づかなかったという人もいるようだが、私は、途中で微妙に揺れていることに気づいていた。だから、2階に到着したとき「やっぱり」と思った。

 2階というか、屋上というか、そこは木の柱がずらっと並んでおり、外から見えた部分。柱の1本1本に、これはどこで採られた木なのか説明がある。 また、詳細説明を見るためのQRコードのようなものが柱に印刷されているので、スマートフォンのカメラを向けてみたが、まったく読み取れない。 スタッフからは何の説明もなかったので、悪戦苦闘していると、近くにいた別の観覧者の女性の方から、「この印の部分にタッチするみたいですよ」と声を掛けられる。 つまり、携帯のNFCあるいはおサイフケータイみたいにタッチすると情報が画面に映し出されるしくみになっていたのだ。 こういう助け合いが自然に行われるのも、万博の素敵なところである。

 非常に快適な空間なので、しばらく多くの柱や天井などを眺め、時を過ごす。帰路は下り坂になっていて、降りるとショップもある。 買いはしなかったが、並べられた美しい陶器などを眺めているだけでも楽しい。

 あっという間に40分程度が経っていた。シアターの最先端の仕掛け、そこに映し出される国の伝統的な風景、 建物自体のナチュラルな空間。あらゆる要素が詰め込まれた、魅力溢れるパビリオンであった。

 外に出ると20時近く。リング下を歩き、コミャクアートの写真など撮る。この後どうしようと考えながら、東ゲート方向へ向かう。 大阪ヘルスケア前に行くと、「REBORN夜市」というのをやっていて、「あなたのREBORN、教えてください」という企画でミャクミャクが登場するとのこと。 参加者各自が、自分はこう生まれ変わりたいという願いを書くと、ミャクミャクが応援してくれる (但し、しゃべらないので、プラカードを手に取って応援してくれる)というもの。 企画参加は恥ずかしいので控えたが、入館してその様子を見ることにした。

 真っ先に思ったことは、こんな遅い時間までミャクミャクさんは働かされているんだということ。 朝10時から夜までミャクミャクハウスで2ショット撮影会があるというのに、その後、こんな仕事まで。 8月から始まったらしいが、毎日10時間を超える労働時間。中の人(がいるならば)、適当に交代とかしてくれていたらいいなと、 余計な心配をしてしまった。

 ヘルスケアを出ると、20時半近く。 しばらく待機し、20時57分からのドローンショーを、今日は光の広場から観ることにする。 皆、南の方を見ている。ちょうど、低層のフェスティバルステーションの上あたりに、ドローンが見える。 こういう建物の配置や高さとショーを行う場所との関係など、実に計算し尽くされているのには、つくづく感心する。

 ショーはおよそ5分。今日も1日が終わる。時刻は21時過ぎ。東ゲートへ向かう。 この日はほどほどに人が多かったので、夢洲駅改札を入ったのが、21時29分。

(2026年8月25日記す)

EXPO 2025 / OSAKA YUMESHIMA Apr.13-Oct.13,2025